【経歴:出身等~(株)リコー時代概要】
・神戸出身
・甲陽学院高校、大阪大学工学部精密工学科卒業
・(株)リコー(1982年4月~2014年9月)
[1982年~1991年]
- 光ディスク 原盤フォトリソグラフィーの研究・開発
- 光ディスク 90mm MO の国際標準化委員会(ISO)日本代表団メンバー
[1992年~1996年]
- 技術企画
[1997年~2002年]
- アメリカ・シリコンバレー駐在
- CVC(Corporate Venture Capital)活動
- 新規事業(eCabinet)の企画、事業立ち上げ、運営、撤退
- 事業企画と技術企画としてシリコンバレーと日本をつなぐリエゾン
[2002年~2007年]
- グループ技術企画室 技術戦略室・室長
[2007年~2009年]
- オフィス事業統括センター 技術戦略室・室長
[2009年~2012年]
- 総合経営企画室 新規事業開発センター 副所長
[2012年~2014年]
- 研究開発本部 未来技術総合研究センター 所長
[2008年~2014年]
- 組織横断のBOP projectリーダー
・2014年10月:Creable設立
【(株)リコーでの経歴詳細】
[光ディスク関連]
・大学時代から三菱電機と光ディスク用金属記録膜の研究を行い、三菱電機と共同パテント出願
・リコー入社後は、当初、インクジェットのノズルをフォトリソグラフィーにより加工するテーマに従事、その後、リコーが新たに光ディスクのテーマを立ち上げることになり、大学時代の経験も活かし新入社員2年目からテーマを指導する立場となり、光ディスクの原盤のフォトリソグラフィー加工や全体システムの品質・性能配分を担当
・光ディスクのテーマのためのクリーンルームを持つビルの建設メンバー
・国際標準化委員会(ISO/IEC 10090)の日本代表団メンバーとなり、多くの国際標準化会議に出席(ISO/IEC TR13561のEditorも勤める)
[技術企画関連(30歳台)]
・研究開発本部の技術企画として、様々なテーマの推進、
また、社内組織を横断した「将来の事業・技術の検討委員会」の事務局兼メンバーとして中心的に企画立案
[シリコンバレー関連]
・インターネットが勃興しだした時期(1995年)に「日本で企画をしていてもダメなのでシリコンバレーで何かをやるべき」と企画検討し、「シリコンバレーでの活動」を提案。新たに会社を設立(Ricoh Silicon Valley)し、自ら駐在員となる
・その活動の中核として、CVC(Corporate Venture Capital)を開始。シリコンバレーの優秀なメンバーを採用し、そのチームメンバーとして、また、日本側とのリエゾンとして活動。通常のVC(Venture Capital)では「Financial Return(金銭的リターン)」を狙うが、CVCとして「Strategic Return(戦略的リターン)」を狙う活動とし、ベンチャーへの直接投資を通じて、「業界内部情報」を把握したり「人的ネットワーク」を広げることにより、「リコーがこれから行うべき事業領域」の企画・提案を行った。
・CVCの投資活動としては、金銭面においても大きな黒字を獲得
(2000年4月のドットコムバブル崩壊の半年前に投資活動を停止したことも大きい理由。他社の多くはそのタイミングを逃した)
・当初は、CVC活動により得られた知見で「リコーの将来の事業・技術の提案」を日本側に提示するまでとの予定であったが、日本側に企画提案するだけでは実現への道のりが見えなかったため、ある事業(eCabinet事業)のプロトタイプ作製から始め、シリコンバレーで企画/開発/設計/販売/製造手配/品質保証/サービス/PRなど、すべての事業機能を集約したチームを作り、事業を開始した。しかし、3年後、結果的に事業としてはうまく立ち上がらなかったため、チームを解散。商品としては7年近く継続。
・加えて、eCabinet関連以外の先進的なベンチャーを見出し、投資を行ったりしながら、リコーのトップマネージメントをシリコンバレーのオフィスへ連れて行ったりし、直接的ではないにしろ、シリコンバレーの「風」を常に日本側に送り込んだ。
[マネージャー(部長以上)として技術企画・新規事業立ち上げ@日本]
●2002年~2007年:グループ技術企画室 技術戦略室・室長
・オープンイノベーションを行うために多くの大学・ベンチャーとの関係を構築(world wide)
・将来の事業・商品提案(その後、様々な形で具現化し現在に至っているものも多い)
●2007年~2009年:オフィス事業統括センター 技術戦略室・室長
・32年半在籍したリコーの経歴の中でこの2年半だけリコーの主力事業である「コピー/プリンター」に直接関わった
・コピー/プリンターの技術戦略を取りまとめる会議体(トップマネージメントからメンバーまで含め、約1000名)の
運営と進行(事務局長)
●2009年~2012年:総合経営企画室 新規事業開発センター 副所長
・本社機能として新たに設立された「新規事業開発センター」の実質の責任者(所長は常務レベル)として、
新規事業の位置づけの明確化/プロセスの設計/立ち上げ/運営と、個別のプロジェクトの推進
・多くのprojectは道半ばで撤退したが、いくつかのprojectはその後成長し、事業部に昇格したり、
現在も事業化へトライを続けている。
●2012年~2014年:研究開発本部 未来技術総合研究センター 所長
・「総合研究」として、通常の「技術研究」だけでなく「事業研究」も合わせて行った
・まずは未来のコンセプトを作り、それに向かって「今、手をつけるテーマ」を明確にし、
最近よく言われるリーンスタートアップ手法に近い方法で
「実際に小さく一歩やってみて、そこで分かったことを次に生かしていく」ということを行った。
[BOP projectリーダー]
・BOP: Base of the Pyramid(世界の貧困層)
・2008年に組織横断の「BOP 志チーム」を立ち上げ、インド・ビハール州の農村部を中心に活動を展開
[リンク]